ハツカレ ノ カオリ
後は部活のみんなと、クラスの子と……
他のことをやったり、お風呂に入ったりしながら、メールを全部作り終わった頃には、今年も後10分になっていた。
テレビの中のスタジオで電光のパネルに出ている来年までの残り時間が、1秒1秒減って行く。
MCも客席も大盛り上がりだ。
あぁゆうのも楽しそうだな。
そう思いながらみている。
『じゃあ、そろそろ残り10秒前なので、カウントダウン始めますよぉ~!』
何かこの瞬間ってドキドキする。
何か自分に起きる訳じゃないけど、気持ちが引き締まるからかな?
そしてカウントダウンが始まった。
『せーの!!
10・9・8・7・6・5・4・3・2・1…
明けましておめでとぅ!!』
年があけた。
同時に私のケータイも、テーブルの上でガーガー鳴りだした。
目の前に居る両親に、とりあえず新年の挨拶をして、ケータイを開く。