ハツカレ ノ カオリ
思わず電車の中に居る事を、忘れてしまいそうだよ。
自分の目の前に高島君が居る事が嬉しくて、思わず見とれて目が放せない。
やっぱりカッコイイ。
…私アブナイ?
思わず顔がニヤけてるし。
でも、だって、やっぱりキレイな顔してるんだもん…。
こうして寄り添って、並んで立っていると高島君の背の高さを改めて感じる。
私の身長の高さで、やっと肩の高さ。
見上げると、キレイに整ったけど男らしい顔。
また私は見とれる。
高島君がふと下を向いて目が合った。
高島君はニッコリ微笑んで
「良い天気で良かったね。」
そう言って、私の手をとって恋人繋ぎになる。
よく考えたらこんな風に手を繋ぐのって初めてじゃない!?
今まで自転車だったから手を繋ぐ事ないし。
そう思ったらなんか、ドキドキしてきて微妙に手のひらが汗ばんできた…!
気持ちを落ち着かせようとしている内に、電車は目的地に到着した。