ハツカレ ノ カオリ
想い


学校に到着して、部活が始まる。


準備運動をして、体を暖める為にウチの部は、恒例の手つなぎ鬼をやる。


これが結構楽しくて、みんな本気。


見掛けによらず、すばしっこくて身の動きの軽い私は いつも大体最後の方まで残る。

すっかりテンションも上がり、体も暖まった所でボールを使ってアップが始まる。



時間が経つにつれて、練習の内容もハードになっていく。

先生と他に3人入って、ボールを繋ぐ3人レシーブが始まって暫くしてから。



なぉが低めのボールを取り損ねて、バランスを崩してその場にうずくまった。


マネージャーが氷を取りに走る。


するとダイTが



「けっこう腫れてきてるから医務室に氷と水入れたバケツ用意しといて。俺連れてくから。」



捻挫だ。


なぉはダイTに連れられて、医務室へ。




私達は練習を続ける。


なぉ、やっぱり相当落込んでるんだな。
普段のなぉだったら、あの位の球で捻挫なんてしない。

なぉが悩んでるのに、何にもしてあげられない、自分に苛立つ。




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