乙女の期限 ~恋、してますか~
バレンタイン当日、孫が選んでくれたピンクのセーターを着て、ゲートボールに向かった。
孫は、鞄にこっそりチョコを忍ばせ、中学へ向かった。
「みっちゃん、おはよう!チョコくれへんのか?」
山さんは、いつまでも若い。
花ちゃんからもらったチョコを私に見せながら、残念そうな顔をする。
「みっちゃんからもらいたかったのになぁ」
笑って誤魔化してると、向こうから稔さんが来るのが見えた。
ドキドキして、倒れるかと思った。
貧血になりそうなくらいドキドキして、稔さんが近付いてくると息ができんくなった。