乙女の期限 ~恋、してますか~
私は昔から、好きや思う男の人に積極的にはなれんタイプでな。
だから今回も、私の気持ちは誰にも知られてへん。
唯一、恋の相談をできるのは孫の美弥だけや。
「おばあちゃん、バレンタインどうするん?」
孫は、私が稔さんの話をしてから、自分の恋の話もしてくれるようになった。
同じクラスの岡本君が好きなんやて。
運動神経がクラスで一番や言うてるから、さぞかしモテるんやろうな。
「バレンタインって・・・そんなおばあちゃんには関係ない話やわ」
「何言うてんの!!おばあちゃんも恋してるんやから関係あるやん」
孫は、私に勇気をくれた。
この歳で恋をしていることをどこか後ろめたく思ってた私を楽にしてくれた。
いくつになっても恋をするって素敵なこと。
それを教えてくれた。