君だけに夢をもう一度
次の日。
正和は、昨夜のコンサートの余韻が残っていた。
もっと、サザンの音楽を聞きたいと思い、天神のレーコド店に出向いた。
レコード店は楽器も販売している。

昨夜のコンサートでギター演奏が格好良く思えていたので、おもしろ半分にエレキ・ギターを触れてみたいと思った。
ギターを販売している場所まで歩くと、クラスメートの竹中と会った。

竹中は、エレキギターを手にして、左手でコードを押さえて、右手で音をだしている。

「おまえ、ギターを弾けるのか・・・・・・? 」
正和が驚いた様子で尋ねた。

「ちょっとだけ・・・」
竹中が自慢そうに答えた。

「正ちゃんは、ギターに興味あるの ? 」
竹中の問いかけに、正和は昨夜のサザンのコンサートのことを話した。

ギターの演奏が格好良く思えて、歌で感動して泣いたことを話すと、竹中もサザンの音楽はいいと答えた。

しばらく、二人でサザンの音楽を語った。

「良かったら、家にこないか? 」
竹中が正和を誘った。

竹中はギターを持っているらしく、それを見せてくれるらしい。
正和は、素直に竹中の家に向かった。


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