君だけに夢をもう一度
「そろそろ出発の時間だ」
正和が腕時計を見て立ち上がった。

「じゃ、そろそろ行くよ」
正和がバックを手にして敦子に別れを告げた。

「私がアメリカから帰ってきたら、一度、一緒に演奏してみない? 」

「わかった。その時まで、昔みたいにはいかなくても、歌と演奏が出来るようにしておくよ。そうしたら、千賀子さんにも聞かせられるかもしれないしな」

「ええ・・・・・・そうしましょう」
敦子が笑顔て答えた。

「じゃな」
と、言って、正和が敦子に背を向けた。

「正和」
敦子が声をかけた。

正和が振り返る。

「君だけに夢をもう一度、約束よ! 」
「わかった! 」
敦子の言葉で正和も笑顔で答えた。



正和は、『君だけに夢をもう一度』を、小さく口ずさみながら、搭乗口へ向かった。

 完


< 76 / 76 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

大きなクリスマスツリーの下で
kboy/著

総文字数/25,656

青春・友情95ページ

表紙を見る
君だけに夢をもう一度 ~完結編~
kboy/著

総文字数/47,901

青春・友情137ページ

表紙を見る
テンポラリー・ジョブ
kboy/著

総文字数/21,955

恋愛(その他)51ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop