〈企〉キス、キス、キス
□キス、キス、キス
「ははははは」


隣から微かに好きなあの人の笑い声が聞こえる。

その度に私も自然に笑みが零れる。


幸せだな…って。





そう思えるんだ。



「淳志そろそろ帰る?」

「ん?あぁ……そうだな、今日はもう帰るわ」


そんな話声が聞こえて、

体を起こす音がした。


もう帰るんだ。



「じゃぁな雄志」

「あぁ」


パタンっとドアが閉まる音と一緒に私は、

自分の部屋のドアを勢いよく開く。
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