アナタに届け～私の歌声～

私がそんな事を
思っていると春香が

「あ～美歌今、春香の事
年増好きだと思ったでしょ～
!!!!!!」

「えっ…あっ…さぁ…？」

「美歌ひどぉ～い…」

「嘘うそ!!冗談だってば～！」

「それで、春香の親は
会社を何個も経営してるの！」
明日香が続けて言った。

ん……？
春香の苗字は北澤
だよね………？
北澤って…

「嘘―――!!北澤って
あの北澤ーー!!!???」

「へっ…まぁ…でも
誰にも言わないでねぇ？
騒がれるのあんまり好き
じゃないんだぁ…」

でも…凄過ぎ…
北澤って言ったら
高い高層ビル何個も
経営しててゲームセンターや
洋服屋にカラオケに……
電気屋に…
数え切れないくらいの
会社が有るって噂
だよ～～～!!

「美歌ぁ～？」
春香が心配そうに私の
顔を覗き込んだ。

「あっ…何でもないよ～！
絶対誰にも言わないよ～！」