死役所




結局、あの紙の欄にあった「溺死」にした。


実際のところ、死に方なんてどうだっていいんだ。


とにかく、あの人がこの世からいなくなってしまえばいい。



そう願って、全てを記入した紙を女に渡した。


最後に、本当にいいのかと確認されたが、迷う必要なんて無い。



小さく頷くと、私は田舎道を歩きながら乾いた笑いを空に吐き出した。










それから数日後、新聞欄の端に、あの人の名前があるのに気がついた。





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