彼と彼女の方程式


教室に戻ったあたしは疲れを隠せずに脱力して机に突っ伏した。




『疲れた…。』



なんなの…?一体……。



湊がよくわからない……。



「あっ、遥。お帰り〜!」



頭の上から聞こえた聞き慣れた声に少しだけ顔を上げた。






『…彩那…。』




ニコニコしてあたしの机に近づくと頬杖をついた。




「…なんだったの?」




『…何が?』



本当は彩那が言いたい事はわかってた。


けど…、ニヤニヤとした顔を見せられて素直に答える程、今のあたしは優しくない。



「…何がって、わかってるくせに…。
逢澤君よ、あ・い・ざ・わくん。何の話だったの?」



『…別に……。』



いいじゃん…なんだって。



ってか、言いづらいし…。

あたし自身がまだ理解出来てないし…。 




「…彼女と別れたんでしょ?」




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