彼と彼女の方程式
目をキラキラさせてあたしを見つめる。
『…わかってるならいいじゃん。』
冷たい〜!と頬を膨らませているけど、それは知らんぷり。
「あたしのはあくまでも噂なの!だから、真実が知りたいのよね。逢澤ファンとしては。」
『逢澤…ファン?』
眉間に皺を寄せ、彩那を見る。
「そう、逢澤ファン。」
『…彩那って湊の事好きだったの?』
もし、そうだとしたら…あたし……湊と……。
「…違う、違う。あたしじゃなくて、この学校の逢澤ファンよ。」
『学校の?』
あたしが首を傾げると彩那は、はぁ〜と大きな溜息を吐いた。
「遥さぁ、何年逢澤君と友達やってんのよ。
わかってるでしょ?人気あるのくらい。」
『そりゃ…』
わかってるよ。
それに、別れてもすぐ彼女が出来るって事も…。