彼と彼女の方程式
もうすぐ昼休みが終わる時間なのか、少しずつ教室に人が集まり始めていた。
「そっか、そっか。やっぱりね〜。でも、意外だったなぁ。」
『何が?』
彩那の言葉を頭半分で聞きながら、あたしは次の授業なんだっけ?と周りの席を見回した。
「…いや、もっと続くと思ってたからさ。」
あたしはその言葉に見回していた顔を彩那に向けた。
『うん。あたしも、そう思ってた。』
上手くいってるって聞いてたし、湊も今までと表情が違ってたから。
「そうだよね〜。相手も相手だしね。学校の癒し系アイドルだよ?」
なんで別れたんだろね〜?と首を傾げてあたしを見つめる彩那。
「なんか知らないの?」
『…さぁ。』
あたしの返事に、口をへの字にすると、また後で教えてよね!!と席を離れていった。
別れた理由ねぇ…。
聞いたには聞いたけど、それが本当の理由なのかはわからないし…。
…湊……。
ホントに何考えてんだか…意味わかんないっ!!!