彼と彼女の方程式
3
『…眠い……。』
はぁ…。
昨日は目が冴えて全く眠れなかった。
自分の机に突っ伏して瞼を閉じる。
その時…
「遥!!おっはよ〜!!」
………。
ゆっくり顔を上げると満面の笑みであたしを見ている。
『…彩那…。朝からテンション高過ぎ。』
「そう言う遥は低く過ぎ〜!!」
ぷにっとあたしの頬をつつく。
『……』
返す元気もない…。
「…遥、行こ!!」
ぐいっとあたしの手を引き教室を出る。
『はっ!!?…っ、ちょっと、行くって…?』
引っ張られてよろよろしながら付いていくしか出来ない。
「話、聞くから。話しなさいよね!!」
さらっとそう言う彩那に不覚にもちょっと感動してしまった。