彼と彼女の方程式
よく湊と話をしている屋上で今は彩那と話をしてる。
昨日、彩那に話さなかった事。
湊に付き合おうって言われた事。
昨日の湊の家での事。
明里さんという存在。
そして、訳のわからない自分のモヤモヤした気持ち。
真剣に聞いてくれる彩那にあたしは全てを素直に打ち明けた。
あたしの話を聞き終わると空を見上げて気持ち良さそうに伸びをした。
「…う〜ん。どうなんだろう?
でも逢澤君が冗談で付き合おうとか言うかなぁ…?」
手を空に伸ばしたまま欠伸と共にそう言った。
………。
さっきの真面目な顔はどこにいったんだ、この女。
あたしは小さく溜息を漏らした。
『…そうなんだよね。でも彼女じゃないって言われたし…。』
ぼそっと呟いて自分の足元見つめた。