彼と彼女の方程式

「…もう、しばらくは女とかいい…」



はぁ…。と溜め息をついてその場に腰を下ろした湊。



『…あたしは、女の子だけが悪いとは思わないけどなぁ…。』



そんなあたしの言葉に少し驚いた顔の湊がなんか面白くて笑えてくる。



「何、笑ってんだよ?」


『ははっ。ごめん、ごめん。湊…驚いてるなぁって』


「なんだそれ…。

…っつーか、どういう事だよ?さっきの。」



太陽の陽射しが眩しいのか目を細めて、あたしを見上げた。



綺麗な人ってどんな仕草も絵になるんだなぁ…なんてそんな事を思いながら返事をする。



『ん?…あぁ。

…不安だったんだと思うよ、きっと。湊の気持ちが見えないから。だから束縛しちゃうんだよ。

だから、不安にさせた湊も悪い!』



バシッと湊の肩を軽く叩いた。



「ってーな…。
……わかってるよ…。」



……わかってる?



『じゃあ、なんで?』



「…わかんねぇ。」



『はぁ…!!?』



わかってるって言ったり、わかんないって言ったり…こっちがわかんないっつーの!


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