彼と彼女の方程式
『…そんな事、あたしにだってわかんないよ……。
でも、一緒にいたい、って思う事だったり、楽しかったり幸せだなぁって感じられればいいんじゃないのかな。』
うん、ホントにそう思う。
頷きながら湊を見る。
すると、チラッと横目であたしを確認すると…また、すぐに前に向き直ってしまう。
……?
『っ…ちょっと、何か言ってよ!』
「…お前、クサイ。」
へっ…?臭い?
えぇっ!!?
『うそっ!!?何が?』
慌てて自分の服の匂いや髪の匂いを確かめた。
―――ベシッ…!!
突然、あたしの頭に衝撃……。
『…った〜。ちょっと、何すんのよ!!?』
「違うって。その臭いじゃないから。遥のセリフ。」
あっ、あたしの言葉?
『……っ。』
改めて言われると恥ずかしい。
頬が赤くなるのがわかる。
「ぷっ。顔、赤っ!!」
『うっ、うるさい!』