アンバランスな恋心
「変わってないね」

居間のソファに
光ちゃんが座った

私は鞄を床に置くと
キッチンに立った

「何か飲む?」

「ううん、いらない
それより
真琴、隣に座ってよ」

『真琴』
名前で呼んでくれた

抱くときはいつも
耳元で囁いてくれた

名前、呼ばれるのが好きなの
覚えているの?

それとも
たまたま呼んだだけ?

私は
光ちゃんの隣に座った

光ちゃんは
私の太ももに手を置いた

「いつもこんな短いスカートなの?」

「なんで?」

「生徒の前でも
同じ格好?」

「そうよ
私の売りだもの

足を隠す時は
胸を見せるの」

「じゃ、スカートも
胸元があいた服も
着れないようにしないとだね」

光ちゃんが私の首筋に
キスをした

噛んだみたい
ちょっと痛かった

でも気持ちがいい

「待って…光ちゃん
駄目よ」

「どうして?
真琴の体は嫌がってない」

そうだけど
私は喜んでいる

光ちゃんに触れられて
気持ちがいいもの

でも光ちゃんはそれでいいの?

彼女が隣で待っているのに
私を抱いていいの?

後悔しないの?
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