アンバランスな恋心
「スーちゃんから
真琴の話を聞くたびに苛々した
真琴から夜中にメールが届くたびに
嫉妬で頭がおかしくなりそうだった
こんな時間に起きてるってことは
他の男に抱かれてきたんだって簡単に
想像できる
僕は真琴がどんな風に
喜ぶかを知ってる
だから嫌だった
他の男にも真琴の体を見られ
真琴の声を聞いてるんだって思うだけで
気が変になりそうだったよ
だから
何度もそれとなく真琴にメールにしたのに
自分の体を大切にしろって
なのに真琴は僕の言葉に
気づいてくれない
兄貴が忘れらないなら
僕が頑張っても無理だったから
仕方がないんだって
言い聞かせて
僕にはもう
何もしてあげられないから
そう言い聞かせてた
僕がまた
真琴を抱いたら
また真琴を苦しめるだけだと
思ったから」
きゅうに
光ちゃんが口を閉じた
下を向いて
自分の両手の指を絡めた
「なのに
昨日、真琴は何って言ったか
覚えてる?」
「え?」
「『瑛ちゃんなんか』って
言ったんだ
僕がどんな想いで
身を引いたか知らないで
僕は怒ってるんだ」
光ちゃんは立ち上がると
私を睨んで
居間を出て行った
そして玄関のドアが
ゆっくりと閉まる音が
遠くで聞こえた
真琴の話を聞くたびに苛々した
真琴から夜中にメールが届くたびに
嫉妬で頭がおかしくなりそうだった
こんな時間に起きてるってことは
他の男に抱かれてきたんだって簡単に
想像できる
僕は真琴がどんな風に
喜ぶかを知ってる
だから嫌だった
他の男にも真琴の体を見られ
真琴の声を聞いてるんだって思うだけで
気が変になりそうだったよ
だから
何度もそれとなく真琴にメールにしたのに
自分の体を大切にしろって
なのに真琴は僕の言葉に
気づいてくれない
兄貴が忘れらないなら
僕が頑張っても無理だったから
仕方がないんだって
言い聞かせて
僕にはもう
何もしてあげられないから
そう言い聞かせてた
僕がまた
真琴を抱いたら
また真琴を苦しめるだけだと
思ったから」
きゅうに
光ちゃんが口を閉じた
下を向いて
自分の両手の指を絡めた
「なのに
昨日、真琴は何って言ったか
覚えてる?」
「え?」
「『瑛ちゃんなんか』って
言ったんだ
僕がどんな想いで
身を引いたか知らないで
僕は怒ってるんだ」
光ちゃんは立ち上がると
私を睨んで
居間を出て行った
そして玄関のドアが
ゆっくりと閉まる音が
遠くで聞こえた