アンバランスな恋心
光ちゃんが大きく深呼吸をした

「ごめん
そういうつもりじゃなかったんだ」

光ちゃんが首を横に振った

さっきまでの怒りが消えていた

「真琴に会いたくて来たんだ」

え?
光ちゃんが私に会いに来た?

「昨日は怒ったまま、
ココと帰ったから
真琴のことが気になって」

光ちゃんが苦笑いを浮かべた

「今日は泊っていいでしょ?」

「え?
だって学校は?」

「行くよ
朝5時頃、こっちを出れば
間に合うはず」

「大丈夫?」

「今すぐ帰れって言われたほうが
気が狂いそう」

光ちゃんが両手を広げて
私に笑顔を向けた

私は光ちゃんの胸に飛び込んだ

光ちゃんの匂い
光ちゃんの体温
光ちゃんの呼吸


全てが私を包み込んでくれる

私を受け止めてくれる
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