アンバランスな恋心
光ちゃんが
昔、スーちゃんが使っていた部屋から
出てきた

携帯をズボンのポケットに
ねじ込みながら
笑顔で私を顔を見た

「しばらくは夜、来るから」

「平気だから
私は平気だよ」

「真琴の傍にいたいんだ」

「ココさんは?」

光ちゃんの顔から
笑みが消えた

深くため息をつくと
私の隣に腰を落とした

「ココとの関係を
真琴は誤解しているよ」

「そうかしら?」

「そうだよ
僕とココが付き合ってるって
思ってるんでしょ?」

「違うの?
車に乗ってたわ」

「同じ大学だし、
行動範囲も一緒だから
自然と仲良くなっただけだよ
ココは女子の旅行メンバー代表
僕は男子の旅行メンバー代表って
感じで話し合うことが多いだけさ」

「本当に?」

「ああ
それ以外に接点はないよ」

ニコッと
光ちゃんが笑った

隠すつもりなのかな?
付き合っていたことを

私には内緒にしているつもり?


私は知っているのよ





それが
光ちゃんなりの優しさなのね


私への配慮



私が



わたし一人が
ジタバタして子供みたい



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