~不思議の国のアリス~
『…??、どうしたの?』
キティが不思議そうに首をかしげる。おかしい、何で自分の名前が出てこないの…
「私…の、名前は…」
《アリス…》
「私はアリス」
え?!何言ってんの私。
頭の中に不思議な声が響いた瞬間、私は思っても無いことを口走っていた。明らかに偽名だ。私はアリスなんてメルヘンな名前ではない。
『そっか、よろしくね?でも僕がアリスって呼ぶの何か変な感じ』
そう言うと、うーんと唸りながら考え出す。というか、私何でこんな馴染んじゃってんの!!こんな変な事、有るわけない。
夢だ
その答えに行き着き納得する。夢ならこんな変な事も、猫耳少年もいる。
『お姉さんにしよう!!』
「…へ!?」
思考を途中で中断させられる。