~不思議の国のアリス~



『…??、どうしたの?』



キティが不思議そうに首をかしげる。おかしい、何で自分の名前が出てこないの…



「私…の、名前は…」


《アリス…》



「私はアリス」



え?!何言ってんの私。


頭の中に不思議な声が響いた瞬間、私は思っても無いことを口走っていた。明らかに偽名だ。私はアリスなんてメルヘンな名前ではない。



『そっか、よろしくね?でも僕がアリスって呼ぶの何か変な感じ』


そう言うと、うーんと唸りながら考え出す。というか、私何でこんな馴染んじゃってんの!!こんな変な事、有るわけない。



夢だ



その答えに行き着き納得する。夢ならこんな変な事も、猫耳少年もいる。



『お姉さんにしよう!!』



「…へ!?」



思考を途中で中断させられる。
< 11 / 43 >

この作品をシェア

pagetop