~不思議の国のアリス~
イジイジと自分の手を弄る兎さん、耳は未だシュンと垂れ下がっている
「倒れた…」
そう言えば、あの時いきなり頭痛がして…
それで…
何か、何か見た様な…
頭に何かが引っ掛かる、喉元まで出てきているのに言葉にならない、そんなもどかしさ。
「それで急いで僕の部屋に運んで、なかなか起きないのでずっと添い寝していたんです…、すみません…」
心配、してくれたんだ
「ううん、運んでくれてありがとう」
パァアアっとヴィズの表情が晴れていく、それに比例するように耳がピンッと立つ