あなただけを
「えっと・・・もう吉田君のこと好きじゃないみたいなの。
これが正直な気持ち。
でも、吉田君こんな理由じゃ納得してくれないと思って拓真君のこと好きってウソついたの・・・
ごめんなさいっ」
「(そういうことかよ~)」
「それじゃぁもう少し待ってくれよ!せめて後一ヶ月!!」
「無理だよ・・・あたしに気持ちがないのにつき合ったままなんて吉田君を傷つけるだけだもん。」
「さよ・・・」
「そういうことなんだって吉田」
「わかったよ。もう小夜にしつこくしたりしない。」
「ごめんね。」
「いいよ。小夜のせいじゃない。
おまえも悪かったな。」
「あ、いいえ。」
先輩はおれに一度目を向けると肩を落として歩いて行ってしまった。