アンバランスな気持ち
「僕を知っている人のいない土地で
新しい生活をして
新しい出会いがあれば

忘れられると思った


笑顔で実家に
帰れる日がくると思ってたんだ」

ココは泣きながら
僕の話を聞いてくれた

『いつか…帰れるよ』

「ありがとう」

ココは
僕から離れると

真っ赤な瞳で
鼻をすすって
僕に笑顔を見せてくれた

「ココ、ごめん」

ココは首を横に
振った

『お互い幸せになろうね』

ココはそう言うと
車を降りた

「待って
家まで送るよ」

『平気
すぐそこだから

一人で歩きたいの』

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