【完】††Rising††
「フーン。変なの。私はクールなハイジが好きだ。」



…今、さらっと好きとか言われたんですけど。



ホント、はっきりした女だよ。



まるで言葉に迷いがない。



コイツのギターの音と一緒だ。



聴いてて清々しささえ感じた。



二人で喋りながら歩く登校時間はけだるさはない。



意外と、楽しいもんだった。



教室付近で俺は立ち止まった。



「ハイジ?中入んないの?」



「今スイッチ切り替えてんの。」



学校での灰島太一に。



何もない日常に。



つまらない、何時もの俺に。
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