【完】††Rising††
「じゃ、また放課後にうちのスタジオでな。」



俺は素の笑顔を向けると



表情を不自然なくらいに作りデカイ声で挨拶をした。



はぁ…疲れるな。



本当の自分隠すのって、疲れる。



「ハイジ〜!また佐々原と一緒に登校かよ〜っ」



「ぶははっ羨ましいだろ!」



…何が面白くて、笑ってるんだろうな。俺は。



でも偽りの生活は変わらない。



今も、これからも…。



昨日のあれは求めた人生なのかもしれない。



刺激的で、満たされる。



魂が揺すぶられるような激しい音楽を響かせることが…。
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