【完】††Rising††
「そんなロマンチックなこと、お前がよく知ってたな?」



「失礼ね。…教えてもらったの!昔から顔なじみの人に、ね。」



「ふーん…。」



切ない声を出して言う美恵をからかうことは出来なかった。



どっちかっつうと、肩を抱きしめたくなった。



きっと、美恵はそういう恋、してんだろうなぁ。



爆音女も、やっぱり恋する乙女ってことか。



「ちょっとハイジ!何黙ってんのよ〜!!」



明るい美恵の笑顔になんだか違和感を感じつつ



「別に。俺、元々クールだし。」



「嘘つき。ツッコミプロ級なくせに。」



そんな些細な会話をしながら歩いた。
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