気まぐれお嬢様にご用心☆
一方、楓と伶はその頃。
「あれ~っ?おかしいなぁ~二人がいない……」
振り返ってみても後ろに居るはずの千晶と翼の姿はなく、見知らぬ人々の群が広がっているだけだった。
二人の携帯電話にも電話してみるが、『電波の届かないところにあるか電源が入っていないためかかりません』の一点張り。一向に繋がる気配がない。
「仕方ないな。この際、二人で行くか?……そうすりゃどこかで千晶ちゃんと翼に会うだろ」
「二人で……か」
楓はいろいろ考えてみるが今はこの方法しか思いつかず、落胆する。
「たまにはいいだろ」
「分かったわよ~でも変なコトしたら許さないからね!」
「はいはい。またビンタされたら敵わないしな」
楓と伶は暫く無言のまま歩いていた。
「あのさ……翼のことは諦めたの?」
最初に口を開いたのは楓だった。
「う─ん~どうかな。自分でもよくわからなくなってきた。俺は翼に嫌われているからな~」
「それもあんたのせいよ!自業自得っ!」
「楓は……好きなヤツとかいないの?」
「なっ何よ!いきなりっ!……いないわよ、そんなの。あなたみたいに私は人を簡単に好きになったりしないの」
「俺って軽く見られているのかなぁ~千晶ちゃんにも」
「トーゼン!それにっ!千晶、千晶って!いい加減、彼に付き纏うのも止めなさいよっ!」
「『彼』……?」
しまったと口を塞いだ時にはもう遅かった。
楓に降り注ぐ疑いの目。
「あ~っ!いやその……えっと~実は」
何れはバレること。
楓は彼の秘密をカミングアウトして楽になりたいと思っていた。
「実は……?」
「千晶は『男』なのよっ!だからもう付きまとうのは……」
「……『男』!!あの千晶ちゃんが……男、おと……こ」
伶?
彼は楓の痛恨の一撃をくらうとそのまま、ショックの余り気絶してしまうのだった。
「あれ~っ?おかしいなぁ~二人がいない……」
振り返ってみても後ろに居るはずの千晶と翼の姿はなく、見知らぬ人々の群が広がっているだけだった。
二人の携帯電話にも電話してみるが、『電波の届かないところにあるか電源が入っていないためかかりません』の一点張り。一向に繋がる気配がない。
「仕方ないな。この際、二人で行くか?……そうすりゃどこかで千晶ちゃんと翼に会うだろ」
「二人で……か」
楓はいろいろ考えてみるが今はこの方法しか思いつかず、落胆する。
「たまにはいいだろ」
「分かったわよ~でも変なコトしたら許さないからね!」
「はいはい。またビンタされたら敵わないしな」
楓と伶は暫く無言のまま歩いていた。
「あのさ……翼のことは諦めたの?」
最初に口を開いたのは楓だった。
「う─ん~どうかな。自分でもよくわからなくなってきた。俺は翼に嫌われているからな~」
「それもあんたのせいよ!自業自得っ!」
「楓は……好きなヤツとかいないの?」
「なっ何よ!いきなりっ!……いないわよ、そんなの。あなたみたいに私は人を簡単に好きになったりしないの」
「俺って軽く見られているのかなぁ~千晶ちゃんにも」
「トーゼン!それにっ!千晶、千晶って!いい加減、彼に付き纏うのも止めなさいよっ!」
「『彼』……?」
しまったと口を塞いだ時にはもう遅かった。
楓に降り注ぐ疑いの目。
「あ~っ!いやその……えっと~実は」
何れはバレること。
楓は彼の秘密をカミングアウトして楽になりたいと思っていた。
「実は……?」
「千晶は『男』なのよっ!だからもう付きまとうのは……」
「……『男』!!あの千晶ちゃんが……男、おと……こ」
伶?
彼は楓の痛恨の一撃をくらうとそのまま、ショックの余り気絶してしまうのだった。