気まぐれお嬢様にご用心☆
非情にも『日曜日』はやって来る。
俺の心とは裏腹に何故か天気だけはよい。
俗に言う『晴天』。
雲一つない『晴天』――。
「千晶様、お出かけですか?」
榊さん……っ。
溜息も去ることながら、俺は重い足取りで玄関に向かった。
もちろん、今日は『男の恰好』で。
いや……こっちが俺の本当の姿だっての!
「ええ……はい。ちょっとそこまで、夕方には帰って来ますので」
「承知致しました」
「それで、このことなんですがあの三人には秘密にしておいて下さい」
「三人?」
「翼と楓と翔さんには……」
「なるほど、そういうことですか。安心して下さいませ、このことは私の胸に留めておきますので」
どう解釈されたのか気になるとこだが……。
「あ、ありがとうございます」
確か、翼は部活の練習で、翼は試合、翔さんも演劇部の顧問で学校って言ってったけ。
街でも会わないように気をつけないとだな。
あいつらとバッティングしたら……。この言い訳すら通じなさそうな状況下では、想像するだけでも恐ろしい。
「お気を付けて」
「はい、行ってきます」
俺は扉を開けると外への第一歩を踏み出した。
まぁ、そんな大袈裟なモノでもないのであるが、これから訪れるであろういくつもの関門を突破できるのか?と考えるとつい大事に捉えてしまう。
「せっ先輩っ!!」
「どわぁっ!!お前!!いつの間にっっ!!ってか何で俺の家知ってるわけ?」
「翔先生が教えてくれたの。私も英語教わっているから」
あの人は~っっ!!全く、油断ならんっ!
「まさか今日のことは言ってないよね?」
「デートするってこと?そんなこと言うわけないじゃない。千晶先輩とお出かけするって言っただけよ」
「何――っ!!意味同じだし」
あの人のことだ、きっと楓→翼に伝わっていることだろう。
俺の努力は虚しくもここで終わりを遂げたのだった。
俺の心とは裏腹に何故か天気だけはよい。
俗に言う『晴天』。
雲一つない『晴天』――。
「千晶様、お出かけですか?」
榊さん……っ。
溜息も去ることながら、俺は重い足取りで玄関に向かった。
もちろん、今日は『男の恰好』で。
いや……こっちが俺の本当の姿だっての!
「ええ……はい。ちょっとそこまで、夕方には帰って来ますので」
「承知致しました」
「それで、このことなんですがあの三人には秘密にしておいて下さい」
「三人?」
「翼と楓と翔さんには……」
「なるほど、そういうことですか。安心して下さいませ、このことは私の胸に留めておきますので」
どう解釈されたのか気になるとこだが……。
「あ、ありがとうございます」
確か、翼は部活の練習で、翼は試合、翔さんも演劇部の顧問で学校って言ってったけ。
街でも会わないように気をつけないとだな。
あいつらとバッティングしたら……。この言い訳すら通じなさそうな状況下では、想像するだけでも恐ろしい。
「お気を付けて」
「はい、行ってきます」
俺は扉を開けると外への第一歩を踏み出した。
まぁ、そんな大袈裟なモノでもないのであるが、これから訪れるであろういくつもの関門を突破できるのか?と考えるとつい大事に捉えてしまう。
「せっ先輩っ!!」
「どわぁっ!!お前!!いつの間にっっ!!ってか何で俺の家知ってるわけ?」
「翔先生が教えてくれたの。私も英語教わっているから」
あの人は~っっ!!全く、油断ならんっ!
「まさか今日のことは言ってないよね?」
「デートするってこと?そんなこと言うわけないじゃない。千晶先輩とお出かけするって言っただけよ」
「何――っ!!意味同じだし」
あの人のことだ、きっと楓→翼に伝わっていることだろう。
俺の努力は虚しくもここで終わりを遂げたのだった。