気まぐれお嬢様にご用心☆
第十三章 お嬢様を守れ!
「波柴~っ!おかしいなぁ~どこ行ったんだ?買い出し頼もうと思ってたのに」
明日使う食材の追加やら、実行委員会用のペットボトルのお茶、お菓子などずらっ~と書かれたリストがそこにはあった。
「藤崎先生、誰かお探しですか?」
「柚木――お前、波柴見なかったか?」
「あっ……」
「何か知ってるな」
「いや~その……えっと……」
「ゆ~ず~き!」
「……はい」
一方、その頃俺はと言うと。
「私、高校卒業したら結婚させられるの」
「……結婚?」
「許嫁がいるんだって。その人と会ったことも無いのに――、おかしな話よね。今時、こんな家系もあるのよ……笑っちゃうわよね」
「……」
「会ったこともない人と結婚するなんてイヤ!私だって普通に恋愛したい、誰かを好きになりたいの!!決められた運命のレールをただ歩くだけなんて真っ平ごめんだわ!!」
「……千種……さん」
「明日、食事会があるの。そこで正式に決まるわ、だからあなたに私と一緒に来てほしいの!嘘でもいい、恋人として。この婚約を取り消すために力を貸してほしいの!!」
「……なんだ、そんなことか」
待てよ、前にもこんなことあったよな。
「?」
「要するにお前の恋人として振る舞えばいいんだろ」
確か、楓と……。
「うん」
「困っている人を見ると助けてやりたくなるのは……俺の性分でな」
ま、いいか。この際、細かいことは。
「引き受けてくれるの……?」
「しょーがねぇだろ。ここまで理由聞かされたら断る訳も思いつかねぇし」
「ありがとう」
「ほんじゃま、商談成立ってことで、そろそろ俺も戻らないと……」
「あなたもコンテスト出るの?」
改めて俺の顔を見て彼女が呟いた。
「ああ……アレね。まぁ、出るというか出らざるおえなくなったというか」
「私もあなたに一票入れてあげる」
「一票って……?」
「じゃあね!!千晶っ!!」
千種茜。
どこかで聞いたことある名前だと思ったけど――。
『一票入れてあげる』
そうか……、
ウチの学園の『生徒会長』だ。
明日使う食材の追加やら、実行委員会用のペットボトルのお茶、お菓子などずらっ~と書かれたリストがそこにはあった。
「藤崎先生、誰かお探しですか?」
「柚木――お前、波柴見なかったか?」
「あっ……」
「何か知ってるな」
「いや~その……えっと……」
「ゆ~ず~き!」
「……はい」
一方、その頃俺はと言うと。
「私、高校卒業したら結婚させられるの」
「……結婚?」
「許嫁がいるんだって。その人と会ったことも無いのに――、おかしな話よね。今時、こんな家系もあるのよ……笑っちゃうわよね」
「……」
「会ったこともない人と結婚するなんてイヤ!私だって普通に恋愛したい、誰かを好きになりたいの!!決められた運命のレールをただ歩くだけなんて真っ平ごめんだわ!!」
「……千種……さん」
「明日、食事会があるの。そこで正式に決まるわ、だからあなたに私と一緒に来てほしいの!嘘でもいい、恋人として。この婚約を取り消すために力を貸してほしいの!!」
「……なんだ、そんなことか」
待てよ、前にもこんなことあったよな。
「?」
「要するにお前の恋人として振る舞えばいいんだろ」
確か、楓と……。
「うん」
「困っている人を見ると助けてやりたくなるのは……俺の性分でな」
ま、いいか。この際、細かいことは。
「引き受けてくれるの……?」
「しょーがねぇだろ。ここまで理由聞かされたら断る訳も思いつかねぇし」
「ありがとう」
「ほんじゃま、商談成立ってことで、そろそろ俺も戻らないと……」
「あなたもコンテスト出るの?」
改めて俺の顔を見て彼女が呟いた。
「ああ……アレね。まぁ、出るというか出らざるおえなくなったというか」
「私もあなたに一票入れてあげる」
「一票って……?」
「じゃあね!!千晶っ!!」
千種茜。
どこかで聞いたことある名前だと思ったけど――。
『一票入れてあげる』
そうか……、
ウチの学園の『生徒会長』だ。