気まぐれお嬢様にご用心☆
「風が気持ちいいぜ~やっと解放されたって感じだなぁ」
女だらけという息苦しさから抜け出し、自由を手に入れた嬉しさに浸る。
えっと……ここが体育館で、こっちが……、
校内案内図を見ながら歩く様はまるで、京都を旅行中の修学旅行生のようである。
「見ぃ~つけた!」
「うわっ!お前っ!どこから現れたんだよ」
「まぁ~細かいことは気にしない、気にしない」
中庭のベンチに座っていた俺に声をかけてきたのは『楓』だった。
「サボリか?」
「あんたと一緒にしないでよ。B組は一時間目、自習なのっ」
……授業だろうが自習だろうがさぼっていることには変わりないと思うが……。
「何か用か?用がないならあっちに行ってくれ。俺はこれから睡眠学習なんでな」
「なによ、その言い草。あのね……実は翼のことで相談があるの」
「相談?」
千晶は腕を頭の後ろで組みながら彼女を見た。
「あの子の『男性拒否症』を直してあげてほしいの」
「男性拒否症?なんだそれ。『男性恐怖症』なら聞いたことあるけど」
「俗に言えば『男嫌い』ってやつかな」
「……と言ってもなぁ~俺今、『女』の姿だし」
この恰好じゃ第一、説得力に欠けるよな。
「だから千晶に頼んでいるんじゃない!翼が女の恰好してるあなたに心を開くことができれば、男嫌いも解消していくと思うの」
「そんな簡単にいくのか」
「私も助太刀するからさ!!お願いっ!ねっ!」
この楓の『お願い』のおかげで昨日の翼の態度と今日の変貌ぶりの説明がつく。
俺も協力はしたいと思うが……。今はこいつに一つだけ言いたいことがある。それを解決しないことには、俺の腹の虫がおさまんねぇ!!
女だらけという息苦しさから抜け出し、自由を手に入れた嬉しさに浸る。
えっと……ここが体育館で、こっちが……、
校内案内図を見ながら歩く様はまるで、京都を旅行中の修学旅行生のようである。
「見ぃ~つけた!」
「うわっ!お前っ!どこから現れたんだよ」
「まぁ~細かいことは気にしない、気にしない」
中庭のベンチに座っていた俺に声をかけてきたのは『楓』だった。
「サボリか?」
「あんたと一緒にしないでよ。B組は一時間目、自習なのっ」
……授業だろうが自習だろうがさぼっていることには変わりないと思うが……。
「何か用か?用がないならあっちに行ってくれ。俺はこれから睡眠学習なんでな」
「なによ、その言い草。あのね……実は翼のことで相談があるの」
「相談?」
千晶は腕を頭の後ろで組みながら彼女を見た。
「あの子の『男性拒否症』を直してあげてほしいの」
「男性拒否症?なんだそれ。『男性恐怖症』なら聞いたことあるけど」
「俗に言えば『男嫌い』ってやつかな」
「……と言ってもなぁ~俺今、『女』の姿だし」
この恰好じゃ第一、説得力に欠けるよな。
「だから千晶に頼んでいるんじゃない!翼が女の恰好してるあなたに心を開くことができれば、男嫌いも解消していくと思うの」
「そんな簡単にいくのか」
「私も助太刀するからさ!!お願いっ!ねっ!」
この楓の『お願い』のおかげで昨日の翼の態度と今日の変貌ぶりの説明がつく。
俺も協力はしたいと思うが……。今はこいつに一つだけ言いたいことがある。それを解決しないことには、俺の腹の虫がおさまんねぇ!!