摂食障害~ダイエットに潜む小さな罠~
食べない事に限界を感じた体は悲鳴をあげるから、あの手この手でなだめながら過ごす。
「誰かと一緒なら食べられるの」
そう、食べてるのに太らない自分になりたくて口にしていた事もある。
そして実際に、仕事帰りにご飯に行ったり、通っていた飲み屋さんで出されるフードは食べるけれどそれ以外は何も食べない生活を続ける。
自分が待ち望んだ通り
「あやちゃんって結構食べる割に太らないよね?」
その言葉を聞く為だけに頑張れた。
「いやいや、しっかり太ってますって!!」
それも、言いたくて言いたくて堪らなかった言葉だ。
ダイエットに必死になる姿はひた隠して、自然と太らない自分を演出していく。
背中に見えない透明な文字で「馬鹿」だと書かれている事には、気付く筈もない。