摂食障害~ダイエットに潜む小さな罠~
買い物が終わると、そこから家へと向かう道のりすらもどかしい。
だって、目の前のカゴには自分を満たしてくれるものがあるんだから。
片手運転でパンやおにぎりを頬張りながら家へと急ぐ。
そこからは……一日一回の至福な時間。
水分を一緒に摂りながら、ありえない量のそれらを全て食べ尽くす。
お弁当の3個や4個は当たり前。
それに菓子パンやカップ麺が足される日もある。
どうせ食べないのだから、体に悪そうなものばかりが並ぶ食卓。
食事のカロリーを知ってしまったからこそ、普段は口に出来ない高カロリーの商品を選んでしまうのだ。
そんな風に体を苛める半面で、昼のちゃんと吸収される食事では野菜中心な模範的メニューをきちんと繰り返す。
それで帳尻があったような気がして……自分は間違ってないと思っていた。