奇跡を望むなら

第1章思い

アタシはいつものように朝を迎える。


「真由ー?ほら起きなさい!!」

いつもの様にお母さんが階段の下で呼ぶ。

「はーい!!今行く!!」

アタシは返事をするとすぐに制服に着替える。

「やっだ~何?この寝癖!!」

鏡を見ると髪の毛が爆発していた。

アタシはクシを手に取ると髪をとかした。

「直んないよ~!!どうしよ~ぅ・・・。」

だけど、結構ヒドイ寝癖らしくなかなか直らない・・・。

「も~。」

アタシは寝癖を直すために近くにあったボウシをかぶった。

「これで少しは・・・。」


アタシは部屋を出て、階段をドタドタと降りた。

「あんた、何ボウシかぶってんのよ?」

キッチンに入るとお母さんが聞いた。

「だってぇ~。髪の毛がぁ~・・・(泣)」

アタシはムスッとして答えた。

「だって、あんた昨日髪乾かさないで寝たでしょ?」

お母さんは落ち込むアタシをよそに冷淡に言った。

「あっ・・・。」

そういえば、昨日すんごい眠くて髪の毛乾かさないで寝たんだった・・・。

「も~ぉ。ヤダぁ~・・・。」

「そんなコト言ってないでご飯食べなきゃコウスケ君来るわよ。」

アタシはその名前を聞くだけで顔が赤くなった。


「そっか・・・。」

アタシは席に着くとお皿の上のパンを口に運ぶ。

「コゲくさっ・・・!何ぃ・・・・?」

いつもよりパンがニガイ。

「お母さん・・・。何これ・・・。」

「しょうがないでしょ!!ちょっと焼きすぎたんですぅ~」

「も~。パンは焼き加減で味が変わるんだから。」

「そんなこと言ってないで食べちゃいなさい。」

ふんっ!!

あれ?お父さんと、お姉ちゃんがいない。

アタシは、2人が居ないことにきずいた。

「あれっ、お父さん達は?」





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