背中。
「うわ!!あの人すっごいヤンキーじゃねえ??」
「まじだ!よくこの高校はいれたよね・・・」
そんな会話を何回も聞いた。
‘あの人”とは あたしの事だった。
あたしは ヤンキー 不良 と呼ばれる存在だった。
この青洲は 人気の県立高校で 倍率が高い。
だから 偏差値も けっこう高くなっている。
「あんな人が 青洲とか ありえないよねえ・・・裏口じゃない!?」
「たしかに~!!」
すこし部活かなにかで日焼けした女の子が あたしのことで爆笑していた
〔うっさいなあ・・・なにがそんなに楽しいんだろ〕
「・・・・ねえ」
あたしは そのこたちに声をかけた
理由は もちろん・・・キレるためだった。
昔から 陰口を言われて仕方がなかった あたしだけど
片っ端から その人たちを見つけて ぶちぎれるのが あたしのクセみたいなものだった。
影口だけは ゆるせなかった。
「ねぇって言ってんだけど。」
「え・・・・・」
そのこたちは すこしおびえた顔になった
「いま誰の話してたの?」
「えっと・・・」
「・・・・てめぇ ふざ「おー!おまえら 自分がどこのクラスかわかったか?」
向こうから走ってきた 若い教師が 割り込んできた。
「えっと・・・わかります!」
そういっておんなのこたちは 小走りで逃げていった。
〔あ・・・まあいっか〕
ふう・・・とあたしはため息をついた。
「君は?何組か分かる?」
「いや・・・」
「じゃー名前は?調べるから」
「朝比奈 蒼」
「ん~あさひな・・・あ!2組だ」
「あ、分かりました」
あたしは はっとした 自分が先生に向かって まともな返事をしたからだった。
〔今まで教師とまともにしゃべったことなかったのに・・〕