まさかのメイド様!?


梨里香は目を丸くしている。






「…拓海は、物じゃない。」




「…っ!
あんたなんかに!
あたしの気持ちが分かる!?」



梨里香が怒鳴ってきた。


目にいっぱり涙を溜めて。



「あたしがどんなにお洒落したって
“可愛い”
なんて言ってくれたことなんて無かった…

告白だってしたわよ。
なのに…
“妹にしか見れない”
この一言で片付けられて…」







「じゃあ!!
あなたは、拓海が喜ぶことをしてあげた?」


「それは………分からない。」


「一方通行じゃだめなんだよ。
相手のことも考えてあげなきゃ
…だめなんだよ…。」





あたしが話し終えると同時に、

声をあげて泣きだした。



< 117 / 131 >

この作品をシェア

pagetop