まさかのメイド様!?
拓哉様があたしのこと好き?
…嬉しいはずなのに…
なんか…複雑…
「奈央、着いたぞ。」
「…うん。」
これからこの2人にどう接すればいーのよ!!
「はぁ…」
「奈央、ごめんね?」
拓哉様にため息を聞かれてしまった。
「すみません。」
「奈央が好きだと思う方を選べばいいから」
拓哉様は真剣な口調で言ってきた。
「ま、両方選ばなくてもいいんだけどね。
じゃ、俺こっちだから。」
と言って、
違う方の昇降口に行ってしまった。
あいつは先に行っちゃうし…
「奈央!ごきげんよう♪」
「桃子〜!ごきげんよう。」
あたしは何ヵ月も経ったが、
“ごきげんよう”
が慣れない。
だって性に合わない気がするし。