Street Love【BL】
「柚稀」
「な、に」
あの艶っぽい瞳に見つめられると言葉に詰まる
「俺の酒だけ強くしてるのには何か理由があるの?」
「別に強くなんか……」
「俺酒には詳しいんだ。嘘ついてんのくらいすぐにわかんだよ?」
言葉は優しいが、その冷たい目には恐怖を覚えた
「……っ、だって俺あんた嫌いだもんっ」
そう告げると今まで温和だった彼が漆黒の瞳に怒りのような光を滲ませ睨んでくる
ビクッと身を怯ませる
すると……
「あははははははっ!!」
………
「へ……?」
「あはははっ!」
ムッ
なんだよ……
「あんた嫌いって言われてんだよ?何笑ってんだよ」
「悪い、面と向かって嫌いだなんて言われたの初めてだったからつい……」
「ムカつく、やっぱりあんた嫌い」
プイっとそっぽを向く