Street Love【BL】
「どうぞ」
「お邪魔します……」
靴を脱ぎ、恐る恐ると足を踏み入れる柚希が可愛い
上がった途端、柚希を引き寄せ、ギュッと抱きしめた
「ひぁっ!?なに?」
「ん~…?この家に入ったの、柚希が初めてなんだ」
ただそれだけなのに、こんなにも嬉しいなんて……自分でもどうかしてると思う
「ふ~ん……」
そっけない答えだけど、背中にさり気なく腕を回してくれる
他人といてこんなに心が穏やかで、安らげるのは、柚希が初めてだ
仲間といるときとはまた別の安らぎ
「もしかしたら、俺は柚希が初恋かも」
「なに言ってんの?付き合ってた人たくさんいるんでしょ?」
「まあ、たくさんいたけど……。でも、椿に言われた」
「なんて?」
「俺が好きだと思ってた女は、心から好きだったわけじゃないって」
柚希はチンプンカンプンって表情をしてる