Street Love【BL】


柚希……






「今でも、両親に会いたいと思ってる?」


そう問うと、悲しそうに口を歪ませた。


「どうだろ……。今じゃ顔も名前も覚えてないし。会ってどうしたいのかも、よくわからないから……」


今にも泣きそうな柚希を力強く抱きしめた。


「俺がそばにいるよ」


心から言えた。今までみたいに上辺だけじゃない、心からの言葉。


柚希は微笑み、スヤスヤと寝息を立て深い眠りについた。


□■□■□■□■□■□■□■□


「柚希、起きて。朝だよ?」


ゆさゆさと体を揺さぶるが、ウーンと唸るだけでなかなか目を醒まさない。


「ゆ~き!!」


「うるしゃい……っ」


ピシャリと手を跳ねられてしまった。


ったく。こうなれば最後の手段だ








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