姫の憂鬱
朱胡には好きな人がいる。
前の学校の時から・・・
片思いしてるんだって。
「おい。コエダ!!」
「誰がコエダよっ」
あたしを呼んだのは朱胡だった。
朱胡は『 コエダ 』
って漢字で書くあたし『小枝』
のことをコエダって呼ぶの。
「昼飯だぞ。」
「・・・。あたし美海と食べる。」
「だ~めッ♪小~枝ちゃん♪
あたしは翔(カケル)くんと食べるの!!」
翔くんは美海の執事さん。
「あぁ・・・そう。
じゃぁ・・・朱胡。調理室行こ。」
「んだよ・・・。
わかりました。小枝様。」
様付けで呼ばなきゃ駄目なわけじゃないけど。
先生の前では厳しいからね。
ここ。