イケメン☆パーティー

あたしはその日、帰ってすぐに調べた。

なんとかカレが学校を辞めないで済む方法がないかって。

翌日、ドキドキしながら職員室に行って、それまで2人きりで話したことなんかなかった担任にも勇気を出してきいた。

担任は奨学金制度の資料を大きな封筒に入れて渡してくれて、あたしはそれをその日の放課後、彼に渡した。

こういう方法もあるみたいよって。


カレは微笑んでくれた。

「ありがとう」って。

でも「もう決まったことだから」って。

すごく淋しそうに微笑んでくれたんだ。


あたしは涙を我慢して「余計なことしてゴメンネ」って、慌てて教室を飛び出した。


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