イケメン☆パーティー

「はい、おかげさまでやっと慣れてきました」

「そっか、それなら良かった。
ね、ちょっとここにしばらくいてもいいかな?
今、向こうから逃げてきたんだ」

水野さんは、自分のチームの方を親指で示した。


「ええ、構いませんけど、どうかされたんですか?」

「いや、先輩がもう結構出来上がっちゃっててさ」


水野さんが指した方を見やると、女性社員がきゃあきゃあ言っている一角があった。

そして、中年のおじさんのたるんだおなかが目に入った。

裸踊りが始まっていた。


「……大変なことになってるみたいですね」

「僕はああいうの、ちょっと苦手なんだよね」

「あー、あたしもです」


あたしと水野さんは顔を見合わせて苦笑いした。


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