イケメン☆パーティー
あたしは真面目に聞いてくれる水野さんにほっとして、先を続けた。
「学生時代は部活でやってたんです。
会社に入ってからも趣味程度に時々描いてたんですけど。
でも、水野さんの話を聞いて、やっぱり本格的にやりたいって思って」
「ふうん、いいんじゃない」
「それで、12月末締め切りの新人賞に応募してみようと思ってるんですけど、仕事が忙しくて時間がなくてちっとも描けてなくて……」
「そうなんだ」
「水野さんの場合は、仕事でトップを取るっていうのが夢ですから、今の仕事の延長線上に夢がありますよね?
でも、あたしはそうじゃないからダメなのかなあって。
いっそ会社を辞めて、チャレンジするべきなのかなあとかも考えてて……」
「うーん、そうだなあ……」
水野さんは腕組みをして、真剣に考えてくれた。