イケメン☆パーティー

その日の夜、舜に宣言したとおり、あたしは定時で会社をあがるとまっすぐ家に帰った。

簡単に夕食を作り、食べようとしたところで電話が鳴った。

液晶には知らない03で始まる番号。

とりあえずあたしは電話に出た。

「はい」

いたずらだと嫌なので名乗らなかった。

すると女性の声が名前を確認してきた。

「桜井さんのお宅ですか?」

「はい、そうですが」

「私、遊論社の『リリア』編集部の田所(たどころ)と申しますが、かりんさんはいらっしゃいますでしょうか」

「あ、私です!」


新人賞に応募した雑誌の編集部からの突然の電話にあたしは緊張した。


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