イケメン☆パーティー

「先日お送りくださった原稿について、少しお話したいんですけど、近日中にお会いできませんか?」

編集者から会いたいと言われ、あたしは舞い上がった。

「はい!もちろんです。
いつ、どこに伺えばよろしいでしょうか」


落選したけど、編集部からアプローチがあるってことはきっといい知らせに違いない、そう思った。


「では、明日、午後6時に弊社の受付までいらしていただけますか?」

「わかりました」

「では、明日」

そう言って電話は切れた。


田所という編集者は無駄なことはいっさい言わず、やけに事務的な電話だなとちらっと思ったけれど、そんな小さないぶかしさはすぐに消えた。

『リリア』編集部からの呼び出し。

一体なんだろう?


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