イケメン☆パーティー

「まあ、いいわ、あなたは舜君とはなんでもないみたいだし。
でもいい?舜君に頼まれたから、特別に教えてあげるんだから、勘違いしないでね。
本来、落選者に落選理由なんて教えないんだから」

「はい」

あたしが神妙に頷くと、田所さんは持っていたバッグから茶封筒を取り出した。

「舜君に頼まれてから、私もあなたの原稿読んだけど、あなた、うちの雑誌読んだことある?」

「はい、最近は読んでいませんが、小学生の頃は毎月買って読んでいました」

あたしがそう答えると、田所さんはじろりとあたしをにらんだ。

「そう、『リリア』は小学生向けの少女マンガ雑誌よ。
でも、あなたが送ってきた原稿、『リリア』の傾向と全然違うじゃない。
普通、投稿する雑誌の傾向くらい合わせて描いてくるのが常識じゃないの?」

「あ……」

言われてみれば、そのとおりだった。

あたしが送った原稿は、『リリア』の読者層よりもう少し年上の読者向けの内容だった。

急に応募を決めたものだから、うっかりしていた。


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