イケメン☆パーティー
あのバレンタインチョコをもらった日以来、水野さんとは、すれ違えばちゃんと微笑んで会釈するようにしていた。
目を合わせられなかったのは新人賞のせい、ということにしたし、前向きに頑張るって約束したから。
普通にしてないと、また詮索されちゃいそうだしね。
でも、諦めるって決めたくせに、まだまだ水野さんが好きな気持ちが止められないあたしには、普通にするってすごくつらくて。
こんなふうに、目で会話なんかしちゃうと、このまま好きでいたいって気持ちがあふれてきて……
あー、だめだめ!
やっぱり、無理。
あたしは二股を掛けた女、なんだもん。
水野さんが嫌いなことをしちゃった女なんだもん……