イケメン☆パーティー

あのバレンタインチョコをもらった日以来、水野さんとは、すれ違えばちゃんと微笑んで会釈するようにしていた。

目を合わせられなかったのは新人賞のせい、ということにしたし、前向きに頑張るって約束したから。

普通にしてないと、また詮索されちゃいそうだしね。

でも、諦めるって決めたくせに、まだまだ水野さんが好きな気持ちが止められないあたしには、普通にするってすごくつらくて。

こんなふうに、目で会話なんかしちゃうと、このまま好きでいたいって気持ちがあふれてきて……


あー、だめだめ!

やっぱり、無理。

あたしは二股を掛けた女、なんだもん。

水野さんが嫌いなことをしちゃった女なんだもん……


< 266 / 381 >

この作品をシェア

pagetop