イケメン☆パーティー

「おお!なに?そうなのか?
おい、かりんちゃん、本命だってよ。
なに、付き合ってんのか、おまえら」

興奮する大前さんを抑え、あたしは慌てて否定した。

「違います、付き合ってないです。
舜、酔っ払って、あたしをからかってるだけですから、本気にしないで下さいね」

しかし、あたしがせっかく取り繕おうとしたのに、舜は更に続けた。

「そうなんすよー、俺振られたんです。
いいとこまで行ったんすけどねー。
でも振られても、俺、かりんには尽くしまくってんすよ。
それなのに、コイツのせいで、俺、今、大っ嫌いな女につけまわされてて。いい迷惑っすよ。

あー、でもね、俺だけじゃないですから、振られたの。
秋山さんもですから。
二股かけられたあげく、二人一緒に振られたんすよ、コイツに。
すごいんすよ、かりんは、モテモテで。
秋山さんなんかプロポーズ断られてんすから」

わー、わー、わー!!!

あたしは舜の言葉の途中から大声を張り上げて妨害した。


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